肝陽上亢型の頭痛

肝陽上亢型の頭痛

かんようじょうこう型の頭痛

肝気上亢タイプの特徴は、ストレスで頭部の脈拍感を伴う頭痛が悪化です。

  • 肝の基本機能
    • 気血の流れを司る「将軍の官」
    • 情緒ストレスの最初の影響部位
    • 疏泄機能で全身の代謝を調整


肝火上炎の症候
  • 顔面紅潮
    • 午後から夕方に悪化
  • 脈打つような頭痛
  • めまい・耳鳴り
    • 高音性
  • 本態性高血圧
    • 140/90mmHg以上
  • 更年期のホットフラッシュ
病態進行モデル
  • 怒り/不安ストレス
  • 肝陰消耗
  • 肝陽亢進
  • 陰虚陽亢状態
セルフケア
  • 深夜のスマホ使用禁止
    • 肝経の時間帯
      • 23時~3時(27時)
  • 菊花茶 / 枸杞子の摂取
  • 太衝穴
    • 家庭用のお灸や円皮鍼などがおすすめです。
肝陽上亢型の頭痛に関連する経穴(太衝穴)
肝陽上亢型の頭痛に関連する経穴(太衝穴)
  • 東洋医学「陽亢陰虚」理論
  • 西洋医学「交感神経優位状態」

肝陽上亢とは

かんようじょうこう

水不涵木の為、肝陰が不足して肝陽が偏亢した証候。

肝陽偏亢証の特徴
  • 夕方の頭痛悪化
  • 目の充血
  • イライラ感が主症状
病態形成プロセス
  • 腎陰不足が持続(3ヶ月以上)
  • 肝を滋養できず「水不涵木」状態に
  • ストレスで「内火」が持続燃焼
  • 陰液が月10-15%のペースで消耗

母子関係に基づく治療

母子(腎肝)の関係とされている
💧 母(腎)を補う
  • 太渓穴刺激
  • 黒豆・クコの実摂取
  • 17時~19時の安静
🌿 子(肝)を瀉す
  • 太衝穴リリース
  • 菊花茶の飲用
  • 深夜帯のデジタルデトックス


セルフケア
  • 滋陰食材
    • 山芋・黒ごま・牡蠣腎
  • 経穴
    • 湧泉・太渓の温灸
  • 肝経ストレッチ
    • 側屈運動(朝晩5回)
  • 治療の基本原則『虚則補其母、実則瀉其子』(黄帝内経・陰陽応象大論)

肝陽上亢の代表的な症状

病証
  • 頭目が腫れぼったく痛む
  • 顔や目が赤い
  • イライラして怒りっぽい
  • 腰膝だるく力が入らない
  • 頭が重く足が漂うよう
  • 耳鳴り
  • 心悸
  • 健忘
  • 不眠多夢
  • 眩暈(げんうん)
    目がくらむ事。目がくらくらして倒れそうになる事。

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