群発性頭痛

群発性頭痛

Cluster headaches

群発頭痛は残念ながら現在の医学では発症のメカニズムについては明らかにされていません。

群発頭痛の特徴はとにかく痛みレベルの高さと言えるでしょう。頭痛のでる場所は片側の目の奥・周囲・上あごのあたりや頭の片側へと拡がります。「目をスプーンでえぐられるような」「きりで刺されるような」と表現する方が多く、お産などよりも痛いとされ、心筋梗塞、尿路結石、と並び生きているうちに感じれる三大痛の一つ、別名「自殺頭痛」とまで呼ばれています。

国際頭痛分類第3版(ICHD-3)においては、100mmVASスケールで90以上と定義されています。

発作パターン
  • 群発期と呼ばれる季節集中発生
    • 春/秋に72%発症
  • 1-2ヶ月間の連日頭痛
    • 1-8回/日
  • 寛解期
    • 6ヶ月~3年(平均22ヶ月)
疫学的特徴
  • 20-40代男性に好発
    • 男女比7:1
  • 喫煙者発症率
    • 非喫煙者の14倍
  • アルコール誘発率
    • 群発期92%
想定機序
  • 視床下部の生体リズム異常
    • MRIで灰白質密度15%低下
  • 三叉神経血管系の過敏反応
  • HLA遺伝子群との関連
    • DQB1*0501陽性率68%
未解明点
  • 明らかな遺伝様式なし
  • 季節性発症のメカニズム
  • 男性優位性の理由
  • 完全予防法の不在

国際頭痛分類

診断基準
  • 2・3・4・に合う発作が5回以上ある
  • 左右どちらかの目の周囲や側頭部に15分から180分続く激痛が生じる
  • 次のいずれかあるいは両方を頭痛の時に認める
    • 頭痛が起こる同じ側に、目の充血、流涙、鼻づまり、鼻水、眼瞼のむくみ、額と顔の発汗、額と顔の紅潮、耳閉感、瞳孔の縮小、眼瞼の下垂の1つ以上を認める
    • じっとしていられない、もしくは激しく動きたくなる
  • 群発期(発作が起こる期間)の半分以上で発作が1日あたり0.5~8回起こる
  • 他のどの診断基準より合致する

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