デスクワーク&スマートフォン

現代人の首を襲う二大要因

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デスクワーク&スマホ首
デスクワーク&スマホ首

スマホを見るたびに首がガチガチになったり、PC作業後に頭痛がするのは、いわゆる「デジタル姿勢の歪み」が根本原因です。

なぜ首・肩・頭に不調が集中するのでしょうか?

首の骨(頚椎)は、7つの小さな椎骨が連なっており、体重の10%以上を占める頭部を支える重要な役割を担っています。また、首の理想的なカーブは「天然のサスペンション」として衝撃を吸収する働きもあります。

サスペンション機能がうまく働かなくなると上記の症状へとつながり、一般的に呼ばれるストレートネック、スマホ首(テキストネック)になります。

スマートフォン利用からのストレートネック(スマホ首)
スマートフォン利用からのストレートネック(スマホ首)
  • 正常な頸椎(首)
    • 緩やかな前弯カーブ
    • 頭部が背骨の真上に位置
    • 筋肉の負荷が分散
    • 神経の通り道が確保
  • ストレートネック
    • 椎間板への圧力が3倍増加
    • 神経根症リスク上昇
    • 血流悪化による頭痛誘発
  • スマホ首(テキストネック)
    • 15度 → 約12kg
    • 30度 → 約18kg
    • 60度 → 約27kg

(成人の頭部重量を約5kgとして計算)

環境改善の必要性

持続可能な解決策
  • デスク環境
    モニターの位置が目線よりたった10cm低いだけで、首の自然なカーブは15%も失われます。マウス操作時の肩甲骨のずれは3ヶ月継続すると神経圧迫率が42%上昇し、やがて腕のしびれや呼吸困難を伴う重大な疾患へと発展する危険性をはらんでいます。
  • スマートフォン
    60度の前傾姿勢は首に約27kgの負担をかけ続ける状態。1日4.5時間の使用が1年続くと、実に1642時間もの間、後頭部の神経痛・顎の違和感・目の奥の重たい痛みを蓄積させていくことになります。
持続可能な解決策を見つけよう!

デジタル機器は現代生活の基盤となり、仕事からプライベートまで切っても切り離せない存在です。しかしこまぎれな操作が積み重なるほど、知らぬ間に首や目に疲労が蓄積していきます。大切なのは「個人の体格」と「オフィス環境の多様性」を考慮したカスタマイズ。完璧な姿勢を目指すのではなく、ご自身の生活スタイルに合わせて無理なく続けられる改善が、持続可能な解決策につながります。

以下のアドバイスはあくまで基準値として参考にしつつ、椅子の高さやモニター角度を1cm単位で微調整する「マイ・ベストポジション」を見つけるきっかけとして活用ください。ほんの少しの気づかいが、10年後の健康な首を守る投資になるのです。

環境改善の目安

小さな気遣いの積み重ね
PCモニターとの距離
  • 50cm – 70cm
    • 腕を伸ばして手のひらが画面に触れる位置
    • 20型以上は70cm以上離れる
PCモニターの高さ
  • 視線 ±10度
    • ディスプレイ上部が眉ライン
    • ノートPCはスタンド使用
    • 眼鏡使用時は角度-5度調整
キーボードの位置
  • 肘90度
    • 机と体の間はこぶし1個分離す。
      (10-15cm)
    • 手首の甲側にシワができないキーボードの高さ(厚み)
マウス操作
  • 肩幅内
    • トラックボール式がベスト
    • ボールマウスの場合
      • 肘を脇に軽くつけ小指側で操作
      • 親指の腹が浮いている状態を維持
スマホ画面の高さ
  • スマホ距離
    • 30cm以上
    • 肘を曲げて肋骨に軽く接触させる
    • 文字サイズ130%以上に拡大
顎の位置
  • 耳 – 肩峰線
    • 首後ろにタオルを当てて保持
    • 本を頭上に載せた姿勢を保持するイメージ
休憩間隔
  • 20-20-20
    • 20分ごとに20秒以上、20フィート(約6m)離れたものを見る
    • 同時に指をグーパー運動
  • 数値根拠
    • 労働安全衛生規則
    • 人間工学ガイドラインISO 9241-5
    • 日本整形外科学会推奨値
    • アメリカ眼科学会議(AOA)

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