片頭痛/偏頭痛が発生する仕組み

片頭痛(偏頭痛) スミトの整体院 | 春日部市の整体

片頭痛(偏頭痛)は東洋医学での側頭部(少陽経頭痛)になります。

片頭痛は頭の片側に起こることが多いですが、両側にでることも少なくありません。

ズキンズキンと脈打つような痛みが起こる片頭痛は、頭の中で血管が拡がり、拍動に合わせて周囲の神経に刺激が伝わることにより発生します。

三叉神経(さんさしんけい)

脳の太い血管が拡張すると、頭の中で一番大きな神経「三叉神経」が圧迫により刺激を受けます。

刺激を受けた三叉神経から神経ペプチドと呼ばれる「痛みの原因物質」が発生し、血管の周りに炎症を起こします。

すると更に血管が拡張し、ますます周りの三叉神経が刺激され大脳に伝わり「痛み」として認識され頭痛が起こります。

この三叉神経からの情報が大脳に伝わる途中で・視覚・聴覚・臭覚・司る中枢(後頭葉、側頭葉)や、吐き気をコントロールする嘔吐中枢にも刺激が伝わってしまい・光・音・におい・に敏感になったり、吐き気や嘔吐といった随伴症状があらわれます。

セロトニン

血管が拡張する原因のもう一つに「セロトニンの過剰な放出」があげられます。

過度のストレスにより脳が刺激を受けると、血液成分のひとつ「血小板」から血管を収縮させる作用をもつ「セロトニン」が大量に放出され脳の血管が収縮します。

時間の経過とともにセロトニンが分解・排泄されて減少すると、収縮していた血管が今度は反動で急激に拡がってしまい、頭痛が起こるというものです。

また、遺伝的要素もあります。

2つのタイプが存在

片頭痛は

  • 前兆のないタイプの片頭痛
  • 前兆のあるタイプの片頭痛

の2タイプに分けられ、前兆のある片頭痛は全体の20~30%といわれています。

片頭痛の代表的な前兆としては

  • 目の前にチカチカと光るフラッシュのようなものがあらわれ、視野の片側、または中心部が見えにくくなる閃輝暗点(せんきあんてん)
    • このページ下部にイメージ動画が御座います。
  • 手足のしびれ、感覚が鈍くなる感覚異常
  • 言葉が話しにくくなる失語性言語障害
  • 生あくび
  • 眠気
  • 空腹感等
  • 首肩こり



このような前兆の多くは15~30分程続き、頭痛が始まります。

国際頭痛分類第2版/分類基準

1~4を満たす頭痛発作が5回以上ある

  1. 頭痛の持続時間は4~72時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
  2. 頭痛は以下の特徴の少なくとも2項目を満たす
    • 片側性
    • 拍動性
    • 中等度~重度の頭痛
    • 日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける
  3. 頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす
    • 悪心または嘔吐(あるいはその両方)
    • 光過敏および音過敏
  4. その他の疾患によらない

1~4を満たす頭痛発作が2回以上ある

  1. 少なくとも以下の1項目を満たす前兆があるが、運動麻痺(脱力)は伴わない
    • 陽性徴候(例えばきらきらした光・点・線)および・または陰性徴候(視覚消失)を含む完全可逆性の視覚症状
    • 陽性徴候(チクチク感)および・または陰性徴候(感覚鈍麻)を含む完全可逆性の感覚症状
    • 完全可逆性の失語性言語障害
  2. 少なくとも以下の2項目を満たす
    • 同名性の視覚症状または片側性の感覚症状(あるいはその両方)
    • 少なくとも1つの前兆は5分以上かけて徐々に進展するか、および・または異なる複数の前兆が引き続き5分以上かけて進展する
    • それぞれの前兆の持続時間は5分以上60分以内
  3. 「前兆のない片頭痛」の診断基準B~Dを満たす頭痛が、前兆の出現中もしくは前兆後60分以内に生じる
  4. その他の疾患によらない

片頭痛の前兆
閃輝暗点のイメージ動画

*44秒程の短い動画です。閃輝暗点に心当たりのある方はお気軽にご覧下さい。