群発性頭痛
群発頭痛は残念ながら現在の医学では発症のメカニズムについては明らかにされていません。
群発頭痛は、緊張型頭痛や片頭痛と比べると稀なので、聞き慣れない方も多いと思います。
群発地震のように、ある期間に集中して頭痛が起こるところからネーミングされました。
春先や秋口など季節の変わり目に発生し、一度痛みが発生すると毎日のように頭痛を起こすようになります。
痛みは一定期間、多くは1~2ヵ月程続きます。その後、半年後から2~3年後のしばらく時間がたった後に再び同じような頭痛に見舞われるのです。
頭痛の起こっている期間を「群発期」と呼び、群発期以外の期間は今までの頭痛が嘘かの様に治まってしまいます。
女性に多くみられる片頭痛に対し、群発頭痛は20~30歳代の男性に多く、女性の4~7倍にのぼると言われます。
その理由は原因同様はっきりしていません。
群発頭痛の特徴
群発頭痛の特徴はとにかく痛みレベルの高さと言えるでしょう。
頭痛のでる場所は片側の目の奥・周囲・上あごのあたりや頭の片側へと拡がります。
「目をスプーンでえぐられるような」「きりで刺されるような」と表現する方が多く、お産などよりも痛いとされ、心筋梗塞、尿路結石、と並び生きているうちに感じれる三大痛の一つとされ、別名「自殺頭痛」とまで呼ばれています。
- 20~30歳代の男性に多く、必ず片側だけが痛む
- 毎日のように頭痛の発作が起きる期間がある(群発期)
- 群発期には2日に1回~1日8回頭痛が出現する
- 片側の眼、眼の奥、こめかみ辺りがえぐられるような耐えがたい痛み
- 発作時には涙、鼻水、鼻づまりなどの症状も伴う
- 1回の痛みは15分から3時間続く
- 寝ていても夜中に痛くて目が覚めてしまう
国際頭痛分類/診断基準
診断基準項目は5つあり、その内容は以下の通りです。
- 2・3・4・に合う発作が5回以上ある
- 左右どちらかの目の周囲や側頭部に15分から180分続く激痛が生じる
- 次のいずれかあるいは両方を頭痛の時に認める
- 頭痛が起こる同じ側に、目の充血、流涙、鼻づまり、鼻水、眼瞼のむくみ、額と顔の発汗、額と顔の紅潮、耳閉感、瞳孔の縮小、眼瞼の下垂の1つ以上を認める
- じっとしていられない、もしくは激しく動きたくなる
- 群発期(発作が起こる期間)の半分以上で発作が1日あたり0.5~8回起こる
- 他のどの診断基準より合致する