緊張型頭痛が発生する仕組み
東洋医学での後頭部(太陽経頭痛)に当たるのが緊張型頭痛です。
首から肩、背中にかけての筋肉や頭の筋肉が緊張することで緊張型頭痛が起こるといわれています。
筋肉の緊張が高まると、頸部(首)や頭蓋骨周囲(頭)の筋肉内に・乳酸・ピルビン酸・などが貯留(老廃物)してしまいます。
その貯留した乳酸やピルビン酸などが末梢血管を収縮させ血行不良を誘発させた結果、血管が縮み痛みが出てしまう頭痛の種類を緊張型頭痛と呼びます。また、精神的ストレスは、筋肉の緊張がなくても頭痛を引き起こすことがあります。
神経の緊張が毎日のように続くと、脳に備わっている「痛みの制御機能」がきちんと機能しなくなり、筋肉が緊張していなくても頭痛を発生させてしまいます。また、むち打ちなどでの後天的ストレートネック、先天的なストレートネックの方も緊張型頭痛を起こす方が多いです。
- ストレートネックの首におこっている状態
- 通常は首のたわみがクッション機能をはたして頭の重み(3~4kg)を分散させています。しかしストレートネックの場合、首のたわみ(カーブ)が無いため頭の重みが直接・肩・首・にかかってしまうので緊張型頭痛を起こしやすいのです。
身体的ストレス
- 下向き頭痛
手芸・編み物・読書・草刈り・調理・貴金属製造・内職・木工・IT関係のパソコン作業 etc... - 上向き頭痛
剪定・摘果や受粉作業・電気工事・クロス張りなどの作業・丸背の高齢者 etc... - いかり肩頭痛
絶えず重いものを持ち上げる・子供を抱っこ、おんぶする・重いカバンやリュックを背負う・長時間の運転・寒冷ストレス etc...
精神的ストレス
心配事や不安・悩みを抱えることなど。これによって自律神経がうまく機能しなくなると、筋肉が緊張していなくても頭痛が発生します。
このことは個人の性格にも左右される一面があり、例えば几帳面で律儀な人・生真面目な人ほどこの症状が現れやすいとも言われている。
女性に多く、数日持続する。ゆっくりと進行し、大半は頭をとりまくはちまき状に痛みが出ます。ストレスや鬱(うつ)によって起こり、主に頸部・側頭部の異常な筋収縮に起因します。
緊張型頭痛の特徴
- 持続時間は30分から7日間と持続性
- 中高年に多く、両側性で頭全体、後頭部の痛み
- 痛みは拍動性ではなく頭重感、圧迫感、締め付けられる感じ
- 日常的な動作で悪化しない
- 吐き気や嘔吐はない
*偏頭痛+緊張型頭痛の混合型もありますので、特徴はあくまでも参考程度にご記憶下さい。
国際頭痛分類の診断基準
1~4を満たす頭痛発作が2回以上ある
- 痛みが両側にある
- 締め付けられるような,または圧迫されるようなもの
- 痛みは軽度~中等度
- 歩行や階段の昇降のような日常動作で増悪しない